2007.01.03 Wednesday
「犬吉猫吉」九州版2月号
昨年大晦日に編集社から届きました。
「犬吉猫吉」九州版 2月号です。
ここのショップ紹介にW-WELLが紹介されています。
今回はアクセサリー作品を特集として載せて頂きました。しかも今回初めてネルくんが登場してます。
今年はアクセサリーを中心に活動して行こうと考えています。
昨年は幸運にも国内で多くのジュエリーと出会うことができました。
特に古代ローマから始まり、先人の作るヨーロッパのアンティークジュエリーの高度な技には目を見張るモノが有り、見るたびに自分の中の眠っていたモノが呼び起こされました。
ジュエリーに限らず工芸品には全て職人のこだわりがあって使っている人にもそれが伝わり、大切に直しながらも代々受け継がれていっていたりします。
ところが近年国内においては大量生産することでコストを抑えるようになり、今では加工は殆ど中国や韓国などで行われているそうです。
それが影響してか国内の腕の良い職人がどんどん減っている事実も最近になって知りました。
なんだか寂しい気がします。
そういえば、以前ある猫イベントでたまたま通りがかったお客様が私の作品を見ていたのでお声を掛けさせて頂いた時の事。見ると自然な白髪まじりの髪をきちんとセットして、派手に着飾るではなく、とても品の良いご婦人で、この方は「こんな風なものは無いかしら?」とおっしゃられたのですが私の所では扱ってなく、丁度他の業者の所にあったのを思い出してそこへお連れしました。
ところが、お客様は「私はあなたの作品が欲しいの。私はお話した作家さんから直接モノを買いたいの。」
とおっしゃいました。
それを聞いてはっとしました。
この方はモノからそれを作った人の気持ちを察してくれる人なんだと思いました。
聞くと最近までご主人のお仕事の関係でずっとドイツにいらしていたそうです。なるほど、モノをとても大事にする国で暮らしていれば自然とそうなるんだなと思いました。
そういう心の豊かさが自然と体の内側から出ていて、何も着飾って無くても品が出てくるのだと思います。
最近、売り上げ重視の百貨店に出ていると、きつく思うことがあります。
売り上げの半分近く百貨店に行くのですから予定売り上げ(ノルマ)の倍近い作品を作らなければなりません。だからといって値段を上げるのも心苦しく、いつも値段付けで苦労します。
また、私は機械ではないのでいっぺんに沢山の事は出来ません。
以前にワイヤー作品100個単位の注文が来た時、よっぽど中国で作ってもらおうかと思い、業者に相談しましたが、まず同じようには作ってくれないと言われ諦めました。そしてその注文もお断りしました。今にして思えば中国に頼まず、100個の注文を受けなくて良かったと思います。私は業者でも内職職人にもなりたくないからです。
色々な葛藤がありましたが、今一番強く思うのは私が作った作品だから大事にしてくれているお客様がいることを知った以上、それに応える為にもっと良いものを作らなければならないと思いました。
今年もまた色々なものを見たり、体験してこようと思っています。
そして何が一番自分が無理しないで、お客様と自然に向き合えるか試行錯誤してみます。
どうぞこれからも末永くお付き合いください。
「犬吉猫吉」九州版 2月号です。
ここのショップ紹介にW-WELLが紹介されています。
今回はアクセサリー作品を特集として載せて頂きました。しかも今回初めてネルくんが登場してます。
今年はアクセサリーを中心に活動して行こうと考えています。
昨年は幸運にも国内で多くのジュエリーと出会うことができました。
特に古代ローマから始まり、先人の作るヨーロッパのアンティークジュエリーの高度な技には目を見張るモノが有り、見るたびに自分の中の眠っていたモノが呼び起こされました。
ジュエリーに限らず工芸品には全て職人のこだわりがあって使っている人にもそれが伝わり、大切に直しながらも代々受け継がれていっていたりします。
ところが近年国内においては大量生産することでコストを抑えるようになり、今では加工は殆ど中国や韓国などで行われているそうです。
それが影響してか国内の腕の良い職人がどんどん減っている事実も最近になって知りました。
なんだか寂しい気がします。
そういえば、以前ある猫イベントでたまたま通りがかったお客様が私の作品を見ていたのでお声を掛けさせて頂いた時の事。見ると自然な白髪まじりの髪をきちんとセットして、派手に着飾るではなく、とても品の良いご婦人で、この方は「こんな風なものは無いかしら?」とおっしゃられたのですが私の所では扱ってなく、丁度他の業者の所にあったのを思い出してそこへお連れしました。
ところが、お客様は「私はあなたの作品が欲しいの。私はお話した作家さんから直接モノを買いたいの。」
とおっしゃいました。
それを聞いてはっとしました。
この方はモノからそれを作った人の気持ちを察してくれる人なんだと思いました。
聞くと最近までご主人のお仕事の関係でずっとドイツにいらしていたそうです。なるほど、モノをとても大事にする国で暮らしていれば自然とそうなるんだなと思いました。
そういう心の豊かさが自然と体の内側から出ていて、何も着飾って無くても品が出てくるのだと思います。
最近、売り上げ重視の百貨店に出ていると、きつく思うことがあります。
売り上げの半分近く百貨店に行くのですから予定売り上げ(ノルマ)の倍近い作品を作らなければなりません。だからといって値段を上げるのも心苦しく、いつも値段付けで苦労します。
また、私は機械ではないのでいっぺんに沢山の事は出来ません。
以前にワイヤー作品100個単位の注文が来た時、よっぽど中国で作ってもらおうかと思い、業者に相談しましたが、まず同じようには作ってくれないと言われ諦めました。そしてその注文もお断りしました。今にして思えば中国に頼まず、100個の注文を受けなくて良かったと思います。私は業者でも内職職人にもなりたくないからです。
色々な葛藤がありましたが、今一番強く思うのは私が作った作品だから大事にしてくれているお客様がいることを知った以上、それに応える為にもっと良いものを作らなければならないと思いました。
今年もまた色々なものを見たり、体験してこようと思っています。
そして何が一番自分が無理しないで、お客様と自然に向き合えるか試行錯誤してみます。
どうぞこれからも末永くお付き合いください。